狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。字書きが高じて今の肩書は記者です。

本は好きだけど本屋が特別好きなわけではない[2023/11/29(水)]

本は好きだけど、本屋が特別好き!本屋めぐりが大好き!みたいな感じでは全くない。本は読めればいいので「絶対に本屋で買う!」みたいなのもない。たまに行くと楽しいなーとは思うけど、「それが好きで趣味です」までは行かない感じ。



A:ほっこり/手仕事/ていねいな暮らし/大貫妙子/無印良品/本・雑貨を「お迎え」/オーガニック/世田谷自然左派/靴下/本好きさん/わけわからんくらいひらがなを多用

B:カルチャー/中央線/ゆらゆら帝国/個人経営の店/詩歌/ZINE/POPYE/neoエモ構文/ダイカットステッカー/古書と新刊のハイブリッド

C:駅前/大型店/定期購読承ります/文具/大規模なトークイベント



このB寄りのAのというか店というか客層がマジで苦手だ。もっとピンポイントで刺せる言葉が頭の中にはあるんだけど、完全な悪口になるので書かないでおく(保身)。感想文がポエムの人たちです。
店だと、選書以外の場面で店主の思想がめちゃくちゃ全面に出てるところが苦手。いやそういう店は全然あっていいと思うんだけど、not for me。ただ、自分の読みたい本は上記のCの本屋にあまりおいておらずBかAの本屋に行くとあるとおいてあるという皮肉。

ある理由があって「手仕事系」が苦手なので、紙博、文具博系もそんなに興味がない(一度誘われていったけど、別に…だった)。同人誌を作っている人によくある「紙の本が好きだから装丁もこだわるし、選びに選び抜いてる」系もそんなに賛同できない。読めればいいじゃん…と思いつつ、デザイン自体は好きなので、自分も結局いろんな装丁でやっている。

多分、自分は本を買う「体験」をそこまで重視していないんだろうな…と思った。そこにロマンチシズムはいらない。逆に言うと、そういうところにロマンチシズムを付加し、それを美徳とするような人と多分価値観が合わないんだろうなと思う。(ものすごくどうでもいいが、いわゆる「ほっこり系」の人って自分のことしか考えられない、図々しい人が多くて私はものすごく苦手です)



この文脈で書くなよと思ったが、だいぶ前に仕事で渋谷方面に行った帰りに、三軒茶屋のトワイライライトブックスに行った。本を物色したいのと、小山義人の個展「HAPPINESS vs VIOLENCE」を見るため。町屋良平『ほんのこども』のカバーを描いた人の絵、見たい!と思っていった。すごくよかったです。ピンクとグレーの色使いが綺麗で、本物でしかわからない筆のタッチを間近で見ることが出来てよかった。選書の感じも自分の好きな傾向と似ていて、気になる本がたくさんあった。そしてレジ横にはZINEが。ZINEを委託でおいている本屋が最近多い気がする。委託の話が来たとかいう話は全くないが、自分が置きたいかと言われると微妙なところで、やっぱりオタクは隠れてなきゃいけないみたいな自意識がある。多分置かないかもしれないです。



合同誌でしくじってから約一年経つ。相手からされた卑劣な行為を思い出しては腹が立つ。なんで腹が立つって、好きだったからだよ。愛憎は表裏一体とはこのことかと思う。多分これは自分が人間関係にドライな分、一度ハマるとのめりこみ易い性質が悪さをしている部分もある。その人に関連するもの(本、雑貨、音楽などなんでも)を見るたび、フラシュバックするんだよね。セルフケアの本をいろいろ読んだのと、時間薬が何とかしてくれている部分もあって、今はイライラ度が10段階のうち3くらいになったけど、去年の今頃は本当にひどかった。なぜこんなにイライラしているかというと、「自分をないがしろにされた」というさびしさが根源にあるのだと思います。性格には蔑ろにされたのは私ではなく私の意見なのですが、結局相手の利益のために言うとおりに動かざるを得なかったし、いまだに納得がいっていません。ゴネ得に屈してしまったやりきれなさみたいなものもあります。

普段はいい人と思われたくて無難なことばかり書いているけれど、人生いろいろあるのでいろいろ考えてしまう。綺麗な思い出だけ取っておきたいのに、いらだちが反射的に表に出てくる。非常に厄介な脳の性質。悪、即、斬!

読んだ本

矢口高雄『夢の積立しませんか ボクの銀行員日誌』

釣りキチ三平の作者・矢口高雄の銀行員時代の自伝的エッセイ。9で割れ!のカットが随所に掲載されている。12年銀行員として勤めて、その後漫画家になるべく妻子を残して単身上京するまでを描く。銀行員時代の下宿先が日本画のコレクターだったことは有名な話だが、エッセイで詳しく語られていて面白かった。ガロの白土三平との出会いで投稿をはじめ、長持唄考で初入選。最近は兼業漫画家や脱サラ漫画家も多くいるが、その元祖と言ってもいいだろう。漫画に傾ける情熱には胸を打たれるものがあったし、自分も挑戦したいと思った。