狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。

このまま(終/追)われない[2023/3/5(日)]

木の芽どきだからなのか、このところメンタルの調子が良くない。朝も身体が動かない。かなり緊迫した状況である。こんな調子なので転職活動も全くと言っていいほどできていない。八方ふさがりや…いや、自分が頑張ればいいんだけど、自分で頑張れない。周囲の人が当たり前にできていることが当たり前にできていない。まさに「おいしいごはんが食べられますように」の芦川さんのようである。情けないし申し訳ない。このままではあまりにあれなのでしかるべき機関に相談した。「今の状況を自分で冷静に分析できているし、そこまで深刻になるほどではないと思うから、気持ちにゆとりをもってとりあえず様子を見ましょう」という回答だった。電話口の優しい声に普通に泣いてしまった。

文フリに出ることが確定した。つまり締め切りは約2か月後なわけで、ぼちぼちリライトの作業を進めなければならない。
土曜日はひたすら歯医者やら荷物の発送、こまごまとした家事などの所用やタスクに追われてのんびり過ごせなかったから、という理由で日曜日はひたすらゆっくり過ごした。本を読み、映画を見ながら体を休めた。こんなことしてる場合か? と思いながら。でもこんなことしてる場合なんだと思う。とにかくスマホを見る時間を減らさねばと思って、家にいるときは不透明なポーチにスマホを仕舞い、ファスナーにダイヤルロックを通してキッチンタイマーをかけて封印した。ダイヤルロックの番号をいい感じの言葉にしたので拘束力がある。金曜は週末の空いた時間でどこかに出かけたいなぁと思うけど、多分今は自宅で過ごすことが最適解なのかもしれない。

休日にしては珍しく、夜に外に出た。どうしてもマックを食べたかったので、マックをテイクアウトで買った。サムライマックの肉厚ベーコントマト! 久々のパン製品。食べたいものを食べるとちょっと元気が出た。先週末に引き続き今週末も運動にストップがかかっていたためできなかったが、そろそろ夜のジョギングも再開したい。春こそジョギング!!

見た映画

竜とそばかすの姫(細田守監督、2021年)

スタジオ地図の美術が本当に良くて、そのためだけに劇場で見ればよかった…と思った。特に高知の田舎の風景が良い。仮想現実×田舎の景色はサマーウォーズを彷彿とさせて、とてもわくわくした。なぜすずは竜を救おうとしたのか? というきっかけがイマイチよくわからなかったが(母親を亡くした自分の孤独と彼の孤独を重ね合わせたから?)困っている人を助けたいという気持ちは性善説に立てば誰しもが持つ感情だからそこは重視しなくてもいいのかもしれない。むしろ、助けたいと誰しも思うが、実際に手を差し伸べてくれるひとがいないのが問題で、恵くんが「助ける助ける助けるってもううんざりなんだよ」と言っていたように、助けたいと思う気持ちが彼らをさらなる孤立に追い込んだのかもしれない。だからこそ、すずと恵が現実世界で手を取りあえたのは、ご都合主義だとしても良かったなと思う。
中盤のジャスティスの「アンベイル(仮想世界のアバターを剥いで現実世界の姿を暴くこと)」はかなり危険な思想じゃないか? と思った。あれこそ私刑に他ならないし、かつ今の世の中にも普通に存在している考え方なので怖い。終盤、恵(竜)に信じてもらうためにすずが自らアンベイルする姿も目的があるとはいえ「仮想世界の姿=不信」の構図が完全に出来上がってしまったと思うし、どうなのかなぁと思った。そして恵のような被虐待児がすべきことは闘うことではなく、しかるべき機関へアクセスし、保護を受けることである。何となくここにも「自己責任、自己解決」の雰囲気が滲んでいてモヤモヤした。こんなふうに終盤にかけていくつもモヤモヤが重ね合わさっていったが、ベルの歌声と映像美のおかげで普通に「見てよかったな」と思った。ベルの姿がFrozen(アナ雪)っぽいな、と思ったら本当にFrozenのスタッフがキャラクターデザインしたらしかった。

読んだ本

松原タニシ「死る旅」

事故物件住みます芸人による全国各地の心霊スポット巡礼記録。佐々木俊さんの装丁に惹かれて手に取った。土地ごとの歴史や伝聞を細かく調べたり現地の人に聞いたりしながら巡っている姿が「面白半分ではない」感じがしてよかった。序文の「生の現実から目を背けるために心霊スポットに向き合っているのではないか?」にゾクっとする。筆者はこれだけ心霊スポットを巡っても、はっきりと自分の目で幽霊を見たことはないそうだ。取材を続けるうちに、フォーカスは死ぬことよりも生きること、そして何のためにいきるのかに当たっていく。
「刺激がないと生きれない。同じ場所にはいられない。知ることは刺激であり、同じ場所にい続けることは刺激が失われていくことである」「満足したくない。飽きるのが怖い。わからないものを知りたい。けど、わかりたくない。終わらせたくない。嘘を嫌う自分は真実を知りたがっているのに、虚無を嫌う自分はわかってしまうことで終わることを恐れている」
一字一句が染みてくる…