狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。

春・スニーク[2023/2/28(火)]

2年ぶりに新しいスニーカーを買った。VANSのオールドスクールの軽いタイプ。靴屋では靴を脱いだり履いたり、紐を結んだり緩めたり、やることが…やることが多い…たった数歩歩いたくらいで足に合うかジャッジしないといけないし、なにより店員さんに在庫を確認してもらう作業が苦手。女にしては足がでかい&足の形が変でなかなか合う靴がないため「靴屋で新しい靴を買う」ということにかなりの心理的抵抗がある。が、今回頑張って靴を買った。
はじめ、いわゆるローテクスニーカーを買う予定はなかったのだが、目星をつけていたスニーカーが悉く足に合わず、途方に暮れていたときパッと目に入ったのがVANSだった。履いた感覚はハイテクスニーカーに劣るものの、これはこれで好きかもしれない、と賭けのような気持ちで購入。25cmだとジャストすぎて足が痛くなりそうな予感がしたので、25.5cmを選んだ。モーニング娘。生田衣梨奈さんと加賀楓さんがダンスレッスンのとき良く履いているイメージがあったので、お揃いを買えてうれしい。

暖かい今日、早速下ろしてみる。道のわずかな段差や点字ブロックの凹凸など、いつもより地面の感触を掴みやすい。たしかに長時間歩くには疲れるかもしれないけど、これはこれでいい感じの靴だった。新しい靴が新しい場所へ運んで行ってくれると私は思っているので、新しい靴を買うと嬉しくなる。


将来の食料不足を見越してコオロギ補助金に6兆円というニュースを知る。食料ってよりビジネスなんだろうな。仮装通貨みたいな…それにしてもコオロギか…その前にイナゴを食え!!イナゴを!!いるだろ!!秋になるとそのへんに!!と田舎出身の私は思った。私はイナゴを食べられるから(食卓に並んでいたし、同級生の弁当にも普通にイナゴが入っていた)抵抗はないけれど、大掛かりに税金を投入する意味…と思った。大掛かりな税金投入といえば、戦後のコメ不足解消のための秋田・八郎潟干拓が真っ先に思い浮かぶ。1967年に入植開始、そしてわずか3年後の1970年に減反政策開始。夢と希望を刈り取られた入植者たちと失われた八郎潟の自然を思うとやりきれないし、コオロギもそんな感じにならないか? と思う。日本人の生命線ともいうべきコメですらアメリカとのアレコレであっという間に需要と供給のバランスがぶっ壊れたのに、コオロギって…心理的抵抗もかなり大きいだろうし、上手くいく未来が見えない。その前に畜産・酪農業への支援やフードロスを何とかした方がいいんじゃないの…と思う。この流れで八郎潟大潟村の資料を図書館で予約した。
高度経済成長期、列島改造計画~バブル崩壊寸前までの近代日本ぶっとびエピソードが大好きなので、もっとちゃんと勉強したい。話は変わるけど昭和の文化は結構好きだ。テレビや電話にカバーをかけたり、部屋と部屋の間に数珠のような簾をかけたり、そういう生活のアイテムをありがたがって大事にする姿勢がいじらしいなと思う。


読んだ本

辻山良雄「本屋、はじめました 新刊書店Title開業の記録」
荻窪の個人新刊書店・Titleができるまでの記録。大型書店・リブロで働いていた経験、人脈、なにより店主の人柄が成功に導いたのたのだと思った。店をどこに出すか決めるときに「環境が良すぎると人は本を読まない」というのは意外だった…確かに大自然に囲まれているとその他の娯楽(温泉・スポーツなど)に時間を割いてしまうのかもなぁ。私は昔から漠然と「魔女の宅急便ウルスラみたいに森の奥に籠って読書をして生きていきたい」と願っているのだけれど、実際森に籠ったら森と遊んでしまうのかもしれない。
本屋ができあがるまで、コンセプト設計、物件確保、内装工事、什器の選定・搬入、本の仕入れ、レイアウト決め、レジの整備、店名・ロゴ決め、ブックカバー・袋の選定、ウェブサイトの整備、SNSでの情報発信…とやることが…やることが多い!特に内装関係が大変そうだったけど、信頼できる人にお任せするという選択があるのはいいですね。
店選びから備品の購入に至るまで、何度もその目指すべき場所に足を運んで自分の目で見て、手で触って確かめてという工程があったのが印象的。いいものを選ぶためにも、これは違うという選択肢を排除するためにも、あのときああしてれば、という心残りを残さない為にも、必要な時間であると思うし、自分もそういう風に何かを選びとっていきたいと思った。選ばなかった選択肢も失敗や無駄ではなく、選び取ったものの土台を固める基礎になるんだ、と心から思った。店選びだけではなく、人生のすべてにおいて(また本に勝手に救われている)。
Titleは何度か訪れていて、選書や展示、店の雰囲気がとても好きなので、出来上がるまでの工程やバックグラウンドまで知ることができてよかった。いつか自分の出した本やZINEが並んだら最高だろうなぁと思う。カフェスペースも利用してみたい。

本屋で自分の好きな本(新刊ではない)がピックアップして推されていると「お!わかってるやん!」と思ってしまう。多分それは逆なのだけれど、そういうのを見るとその本屋のことが好きになってしまう。