狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。

好きな文体って何ですか?[2024/1/31(水)]

最近は仕事で技術雑誌と理系の論文を読み、通勤時にエッセイなどの軽い読み物を読むことが多い。固いとやわらかいを反復横跳びしていると、自分はどうしても固い方に安寧を感じることが分かった。
仕事で硬い文章を読み、書いているせいか、擬音語・擬態語、体言止め、回りくどい言い回し、止め、溜め、余韻あたりを素直に楽しめなくなりつつある。

嫌いな文体

・擬音語、体言止め多用
・「~て/で。」で切る文章
・文末に「だ/である」を多用
・〇〇構文と分類されるもの(オタク構文、ご不快構文、その他適切でない場所で使われるネットミーム
椎名林檎follower的文章
・日経春秋
蓮實重彦
町田康
・ほっこり系全般

多分、重すぎるのと軽すぎるのが苦手なのかもしれない。「生理的に無理!」というレベルのものもある。

では逆に好きな文体ってどんなのですか? と言われると難しい。読めると好きは違う。

好きな文体

・文化としての昭和軽薄体
・高瀬隼子
・今村夏子
・スズキナオ
・宮崎智之

傾向としてはシンプルで飾りが少ない文体、文章が文章以上の意味を持たない文章が多いような気がする。法令の前文のような文章も好きだ。文体の好きの理由を見つけるのはむずかしい。


好きな雲ってなんですか
shirobako-anime.com


嫌い繋がりで、飲食店の荷物入れのカゴが嫌いだ。床に直置きしないためのカゴなのに、そのカゴが汚れていることが結構ある。それ以前に、世の中には結構な確率でカバンを床に置く人がいて、そういう人たちもそのカゴに床に触れたカバンを入れているわけだから、どう考えても綺麗ではない。だからなるべく荷物入れのカゴは使いたくない。そのためにカバンを小さくする工夫をしている。




先日、四谷のかつれつたけだでヒレカツとサーモンフライと牡蠣バター焼きを食べた(どれも別日です)。とても美味しかったです。サーモンフライは業務スーパーのものを常日頃食べているが、やはり料理人が作った揚げたてのサーモンフライはおいしい。タルタルソースは案外普通だった。とはいえ、サーモンフライに関しては、実家で母が作るものが一番好きだ。秋になると鮭が丸ごと届き、身はサーモンフライとムニエルに、いくらは醤油漬けになる。
牡蠣バターは大ぶりの牡蠣が5粒、皿に盛られていて、この世のものとは思えないほど美味しかった。あれほどうまくはできないだろうが、家でも作ってみたい。

今月は割合文章を書いている時間が長い。12月は(本気で日記に書くことがないな…)と思いながら、何も考えず、何も感じずに生きていたが、だんだん生きる気力を取り戻しつつある。それでも、寒くて何もできない日もある。もったいない。運動がしたい。


読んだ本

くどうれいん『桃を煮るひと』

どの本屋に行っても平積みされているので読んだ。くどうさんのエッセイは人気だよね。脱サラして専業になった人の胆力は違う。
本書は日経新聞「プロムナード」での連載分と書き下ろし。読んでいて、「好きな人には刺さる」系の文体で、かつちゃんと売れるタイプの文章(視点)だーと思う。群像の連載を読んでいても思うけど、くどうさんは多分、文芸系エッセイ界隈で今一番売れてるんじゃないでしょうか。ひらがな多用でいわゆる「ほっこり」の要素があって、はっきり言ってそんなに好きな文体ではない。『「丁寧な暮らし」という言葉にまつわるすべてが鬱陶しい』と言っている意味は分かるけど、事実としてそういう感じの暮らしをしてる人に断絶を感じる。
内容は食に関するエッセイ。食べ物を通じで過去のことを思い返す内容が多い。レシピのツイートに「代用できますか?」といちいち聞いてくる奴らがうざいのはわかる。

『「させていただく」大研究』

言語学者たちが「させていただく」についてアカデミックに検討した本。面白かった。基本的に「させていただく」は「相手から許可をもらってする行為」として定義される。敬意漸減が主な原因で、謙譲語が使いにくいワードでも汎用性が高かったり、上から目線な感じにならないことから、平成半ばから急速に多用されるようになったらしい。
「かねてよりお付き合いさせていただいた〇〇さんと、この度結婚させていただく運びとなりました」の言語的な気持ち悪さの正体がなんとなくわかった。芸能人がやたら「させていただく」を多用するのは、自分の立場を相対的に下げることで分かりやすく相手への敬意を示し、「調子を載っている」と揚げ足をとられないようにするための策なんじゃないかとずっと思っている。


中国語の勉強が毎日続いています。楽しいです。正直、転職しなかったら勉強しなかったと思います(なぜなら職場は外国語が堪能な人が多いので)。環境が変わると人間が変わるなぁとひしひしと感じています。

あとは来月末にpanpanyaさんらのトークイベントが開催されるということで、申し込みました。気づいたのが少し遅く、残席が残りわずかだったのですこしヒヤリとしましたが滑り込めてよかったなと思います。背景についてあれこれ聞くのが楽しみです。