狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。

忘れんぼ・つくしんぼ[2023/03/09(木)]

何もかも忘れた日だった。
まずゴミ出しを忘れた。まぁそれは次回でいい。駅に向かいながらポケットを漁るとエアポッズが入ってない。カバンにも入ってない。あー…とわかりやすくテンションが下がる。でも最近ノイキャンだけ使って音楽自体はあまり聞いてなかったからいいや。目の前に滑り込んできた電車に乗る。読もうとしてた本がない! そういえば、朝本にブックカバーつけたところで満足してカバンに入れてなかったんだった。しかも、常にカバンに忍ばせている読みかけの文庫本も昨晩荷物整理と称して置いてきたんだった。なにか…なにかないか…と思ってカバンを漁ったら、底から太宰治人間失格が出てきた。そういえば数日前に古本屋で100円で買ったんだった。助かった。青空文庫で2回ほど読んだ作品だが3回目でも面白い。こんな感じで、100円の本に暇を救われた経験は数知れずある。それにしても太宰や芥川、夏目漱石、は令和でも十分面白いのは何故なんだろう。この3人は青空文庫でも常にアクセス数が多いみたいだし。文章がさっぱりしていて現代的なタッチだからだろうか。


さて人はなぜ悩むのでしょうか? 悩むのは悩む暇があるからではないでしょうか? つまり、本質的な解決ができなくても暇じゃなくしてしまえば当面はオッケーなのではないでしょうか? ということで、今日から日記本の作業を進めたいと思います。自分の場合、「よし、今日から本腰を入れるぞ」とモードを切り替えないと上手く動けないので、今日から原稿モードです。とはいえ、記事を抽出してリライトするだけなのですが。それにしても、3年分をどうまとめるか…骨が折れるぞ~なんて考えていたら、なぜか小説の天啓も来ちゃったので、両方書きます。これってあれじゃん。魔女の宅急便で「絵が描きたくなるまで描くのをやめる」って言ってたウルスラみたいじゃん、とちょっと思う。事件解決もののリベンジをしたい。何故なら、事件解決もの書くの、苦手だけど好きだから!

道端につくしが発生していて、春じゃん、と思った。


読んだ本

高瀬隼子「犬のかたちをしているもの」

彼氏がお金を払ってしてる知人との間に子供ができた、産むから引きとってくれ、といきなり告げられる主人公。誰一人正しい人が出てこないところがすごくよかったと同時に、主人公がストレスがかかると不正出血してしまう描写に(しんどいよね…)と普通に同情な気持ちになってしまった。子供をかわいいと思えない、でも子供を持ったら親や祖母が喜ぶだろうなと自分の気持ちより他人の気持ちを優先してしまうあたりに彼女なりの家族愛を感じた。ほしいものは子どもではなく、子どものかたちをしたもの。つわりで苦しそうなミナシロさんに気遣いや同情的な態度を取らないよう主人公が徹底していたところがよかったし、出産という人生のタスクを消化するために行動するミナシロさんもよかった。彼氏に対するモヤモヤの言語化と、犬への愛情と子供への感情の書き分けがよかった。
彼氏とだんだん分かり合えてるような雰囲気になったけど、ふたりの間には大きな溝が横たわったままなのかもしれない。どう考えてもハッピーエンドはないだろ、と思っていたところミナシロさんはやっぱり最後に裏切った。現実の価値観をフィクションに持ち込むのはナンセンスだが、こういう時のために念書や公正証書を書かなきゃだな、と改めて思った。


見た映画

ONE PIECE FILM RED(2022年)

アマプラ解禁したので見た。世は大航海時代。海賊に虐げられる民衆、溜まる鬱屈感、そして民衆を導く歌姫があらわれ、高らかに歌われる「新時代」。お手本みたいなオープニングだなぁ…としみじみしてたところでルフィが開口一番に「シャンクスの娘だもん」発言。最悪すぎる…と苦笑してしまったが、これがないと話が進まないので仕方ない。ワンピースは「2年後にシャボンディ諸島で!」まで本誌リアタイしてて、その後を知らなかった(知ってるのはサンジの分け目が変わったこととゾロの傷が増えたくらい)人間でもなんとなく状況は把握できた。ちょくちょく回想と歌が入るので視聴のテンポが乱されるが、許容範囲だった。それにしても、尾田先生は優しい嘘と尊厳破壊すきやな…ウタちゃんがシャンクスを「お父さん」ではなく名前で呼ぶあたりからもう(あっ…)ってなってしまった。ウタちゃんは自分が苦しい思いをしたから、みんなを救ってあげたい、苦しみから解放してあげたいと思ったんだろうか…ウタウタの実の能力で海賊や海軍を動かすのではなく、民衆を幻想の世界で眠らせるという負の方向への最適化を選んだのはシャンクスのことが大好きだったからなんだろうか。ウタのことを『闇落ち』と表現する人がいるけど、私は闇落ちではないと思った。
図書館が崩落する時ナミが「鏡の中にいれなさいよ!死んじゃったら大切な人にもう会えないのよ!」と呼びかけて「カタクリお兄ちゃんにも?」と答えるブリュレがよかった。正直脚本は自分にはそこまで…だったが、Adoちゃんの歌を堪能するにはやっぱり劇場で見た方がいいと思ったし、なんだかんだ赤髪との共闘は熱かった。ロングランになったのも頷ける。ウタちゃんの歌声はかっこいい系なのに話声は無邪気で本田美奈子みたいだなと思った。



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やっとわかったよ…!この歌の意味が…!