狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。

電車に乗らない週末

久々に電車に乗らない週末でした。電車に乗らない週末は時間が太く長く流れるので良い。今回も文量が多めです。千葉雅也note「冗長性のツボを押す」を読んだせいか?

土曜日の日記

朝起きて窓を開けるとどこもかしこも夏だった。近くの森から蝉の声が聞こえ、空は青く澄んでいる。雲一つない。吹いてくる風はまだ冷たさを含んでいる。これを逃す手はない!と、顔を洗って買ったばかりの自転車で近所の公園へ。木陰でラジオ体操を終えるとその足でパン屋へ行って焼きたてのクロックムッシュバゲットを買う。家に戻りコーヒー(残り少なくなった岡野大嗣ブレンド)を淹れて朝食。これ以上ない達成感である。
クロックムッシュは到底家では作れないクオリティで(バゲットのクロックムッシュだった)とても美味しかった。食べ終えると、洗濯機を回す。アイスコーヒーを淹れながら一服。おちてゆくコーヒーを眺めながらする一服は格別。

そのまま机に向かい昼まで作業。作字と来月末には入稿したい本の印字サンプルデータの作成。前回の本のフォーマットを引き継いでもいいが、変化を出したかった。フォント、フォントサイズをいじり、仮の表紙をクリスタで作ってそのまま入稿。集中力が切れたところで丁度お昼ご飯にする。昼は豆腐そうめんでつくるトマトツナそうめん。午後も作業をするのでお腹いっぱいになりたくなかったのでちょうどいい。皿を洗って、そのまま部屋を軽く掃除したのち作業の続き。作字の手直しと清書。今回のは結構うまくできたと思う。やっぱり自分って天才だなと再確認したのち、ご褒美とエネルギー補給に桃を食べる。八百屋で買ったもので、大ぶりで甘い。熟し加減も丁度良かった。

15時を回ったところで近所のプールへ。今まではジムのプールで泳いでいたので公営のプールに行くのはかなり久しぶり。夏なので屋外プールも解放されており、子供たちのはしゃぐ声が聞こえた。30分程屋内プールを泳をゆっくり泳いで、忘れていた水の中を進む感覚を取り戻す作業をひたすら繰り返す。そして一段落ついたところで屋外プールへ。そういえば屋外プールを泳ぐのなんて小学生ぶりだった。水に入ると屋内プールよりひやっと冷たく、塩素が強く、濁っている。水底はぬめぬめしていて、水深が深いせいか、水面を泳いでいても体にかかる圧(水圧ではなく、雰囲気的なもの)も高い気がする。息継ぎをするごとに眩しい光が見えたり、水底に影が揺れていたり、そういう光景を見てすごく夏だなと思う。プールサイドで休んでいると、なんだかサウナの外気欲のような、そんな気分になった。完全にチルアウトだった。その日は1500mくらい泳いで終了。帰りがけにミニストップでいちごのハロハロを食べた。果実氷のハロハロをはじめて食べたがかなり美味しい。フレーク状の冷凍いちごの上にソフトクリームが乗っている。いちごが溶けるのを、盛夏の夕暮れを眺めながら待つ。そんな時間が至福だった。やっぱり私は季節のことが大好きだった。

ついでに気になっていた古本屋へ寄る。比較的新しい古本屋で(新しい古本屋って字面がいい)選書の感じも好きだった。もう一軒気になる本屋があったが、楽しみは少しずつということで今回はパスし、夕食の買い出しにオオゼキへ。「長い一日」で出ていたスーパーだ。入るととにかく珍しい野菜や果物が多くて驚く。かといって全体的な値段もそこまで高くなく、純粋にすごいなと思った。
帰宅即風呂、のち夕食の準備。揚げ出し豆腐と茄子の煮びたし、トマトときゅうりの塩昆布和えを作った。あすけんに脂質を注意されがちだから揚げ物は…と思ったけど、今日は油で揚げた茄子を食べたかった。ノンアルビールを用意し、オオゼキでかったネギトロ巻きと共に食べる。本当に夏って感じだ。
すこしテレビを見たあと、少しだけ机に向かう。その後ベッドで寝転がりながら「大都会の愛し方」の続きを読む。全体的に擦れていて、でもプリミティブな愛の欲求を感じる。
机に向かった際に、普段見ないようにしている自分の投稿をうっかりみてしまった。いいねはされているようだがRTはされていないようだった。つまり他の人に勧めるほどでもないと…と勝手にいじける。久々に数の魔物に襲われた。みんな好きなものは自分の中だけに秘めておきたいんじゃない? それに、今日はとてもいい日だったじゃないか、と自分を励ます。以前よりはネガティブ思考のループにハマりにくくなっている気がした。これ以上考えてもどうようもないし、身体も疲れているので読書もそこそこに眠りについた。


余談だけれど、自分はどこか「他人にわかってもらいたい」という気持ちが捨てきれない。一方で世の中には「自分の主張はほとんど分かってもらえる」と信じて疑わない人もいるみたいで(というか、いた)そのメンタリティはすごいなぁと思うし、自分の認識と世間との乖離に気づくまではそんなふうに幸せでいられるんだから、それはそれで羨ましいと思った。



日曜日の日記

意識が浮かび上がった瞬間、身体が重い、と思う。筋肉痛はそこまでひどくなかった(そりゃまぁ、水泳だし)が、なんとなく気分が重い。そのまま1時間ほど布団の中でゴロゴロしてしまった。この調子だと埒が明かないので9時くらいにやっと布団から出る。シャワーを浴びて、朝顔に水をやって室内でラジオ体操、のち納豆で簡単な朝食。洗濯機を回して一服、そのまま机に向かう。歌集を買うと必ず気に入った短歌を1ページ分ノートに書き写しているのだが、最近買った本はまだ書き写せていなかったのでその作業をする。3冊分やったところで集中力が切れた。なので休憩がてら大都会の愛し方の続きを読む…はずがいつの間にか寝ていた。起きたら14時。お腹は空いていないのでそのまま読書再開。大都会の愛し方、長い一日をかいつまんで再読、手塚治虫火の鳥 黎明編」を読む。本の感想は下で。夕飯はふるさと納税でもらったレトルトカレーとトマト。タイミングよくクール宅急便が届く。ルピシアのお茶アイスだった。食後のアイスとしてほうじ茶 鬼の焙煎(煉獄さん?)を食べる。濃厚な味だった。チョコチップがアクセントになっておいしい。
丸一日部屋にいると流石に体がなまるのでモーニング娘。のライブ映像を見ながら踊る。いい感じに汗をかいたのでそのままランニング。そとは28度と比較的涼しかった。相対性理論の「調べる相対性理論」を聞きながら走ったら5kmがあっという間だった。帰宅即シャワー、のち再び机へ。ランニング中に思い浮かんだ構図をスケッチする。が、上手く描けない。明日写真を撮りに行こうと思う。参考がてらpanpanyaおむすびの転がる街を数ページ模写。やはりpanpanyaさんは絵がうまい。背景描くの好きなのに私はパースのことを何も分かっていないなと思う。

私は本来、やりたいことが沢山ある人間だと思う。でもいろいろ理由をつけてやったりやらなかったりする。楽な方に逃げる。だらける。インターネットの世界に逃げて、結局何もしない。
岡本太郎の本を読むと「一日、いや一分一秒、生きる時間を無駄にしてはならない」という気分になる。とても焦る。そういえば(!)私には成し遂げたいことが沢山あるのに、私はなんて無駄な時間を…とベンチで涙するミッチーになってしまう。昨日の夜もミッチーになりかけた。文章が書けなくとも、絵を描いたり、字を描いたりすればいいじゃないか。うまくなりたいんだろう、と岡本太郎が話しかけてくる。正論過ぎて辛くなりかる。でも今週末は結果、色々できていた、と私が反論した。太郎は「お前がいいならいい」と不満げに頷いた。

結論から言うと、もっと絵を描きたい、思い通りに描けるようになりたいと思う。最近またダラダラスマホ見てる時間が増えて(どうにかせねばなぁ)と思っていたので、それをそっくり絵に充てたい。上の日記はさもみっちりスケジュールであったような印象だが、この週末でもだらける時間は確実に存在していた。そのだらけ時間を絵に回していたら色々描けたのでは、と後悔すると同時に、これが生活のゆとりなのだと思ったりもした。とりあえずソッカの解剖学をちゃんとやりたい。


今日の日記

そんなこんなでさあ週明けだぞ!と意気込む。仕事に行きたくないが、行かないと生活できないので仕方なく行くことにする。なんだかんだでいつもより5分早く家を出るという偉業を成し遂げたが、駅に着いた瞬間大変なことに気づいた。

家に弁当を忘れた!!

月に2回は弁当を家に忘れるのだが、大抵冷蔵庫に入れた状態のものを忘れるので大した問題ではない(夜食べるだけなので)しかし、今日はなぜか冷蔵庫から取り出したものをそのまま鞄に入れずなぜか、玄関の脇に置いておくという謎の行動をとってしまったのだった。帰宅する頃には確実に腐っている。ああ~~…とホームでひとり項垂る。食べ物を駄目にしてしまったというショックと、楽しみにしてたご飯が食べられないという二重のショック。というのも、今日のメニューはカチャトーラライスだったんですよ…(自分で作ったのではなく冷食)鶏肉をトマトで煮る系の食べ物が好きなので、すごく楽しみにしてたのに。次からは冷蔵庫から取り出した弁当はすぐに鞄に入れます。誓いです。

昼、買って食べたお弁当を食べてる最中も(ああ~…ごめんねごめんね)という気分になっていた。食べ物の(自分への)恨み…強し。

読んだ本

・パク・サンヨン「大都会の愛し方」
訳者あとがきの言葉を借りると「クィアの人間が大都会で生活することによって得る匿名性」によって交わっていく男たちの人生、といった感じの物語。でもその匿名性の裏には確実に親がいて、友達がいて、過去がある。その輪郭を如実に表した話だった。
ラストが死ぬほど切なくてしんどかった。(以下私の意訳の文章)「元恋人と飛ばした、願い事を書いたランタンは飛ばなかった。係の女性は「ランタンに穴が開いていたのかも」と独特の微笑みを湛えながら言った。たくさんの願い事を書いたがどれも本当の望みではない気がしてすべてに斜線を引いた。その時に穴が開いたのかもしれなかった。最後にただ一言、恋人の名前を書いていた」
やはり私はこういう離別エンドが大好きで、今度の話も気を抜くと離別エンドになってしまいそうだ。いや、二次創作はハピエンが見たいからハピエンにしたいけれども…

火の鳥・黎明編
火の鳥は昔民宿で「望郷編」を読んだきりだったので1巻にあたるこれを読むのは初めて。やっぱ手塚治虫って天才なのか? すごすぎる。シリアスとコメディのバランスが絶妙。人間の傲慢さ、生命への渇望、命を繋ぐことへの意地ともいえる使命感…とにかくパワーがすごかった。名作と呼ばれるものは名作と呼ばれるだけの理由がある。早く読まなきゃだめだと思った。


村上春樹意味がなければスイングはない
春樹がスガシカオの詞をべた褒めなのがすごく意外。いままでもエッセイを読んだ感じだとクラシックやジャズしか認めない頑固おやじかと思ってた。そう言えばアフターダークの作中でスガシカオな曲が流れていた。それにしたって、好きな音楽について自分の体験を交えて1冊書けるのはすごいね。


穂村弘東直子回転ドアは順番に」
穂村あとがきの「短歌友達の東さんは、この企画の中では恋人になった」のすさまじさ。恋人の歌を、うそっこでも、まねっこでも、恋人同士として詠み続ける魔力みたいなものを感じてくらくらしてしまう。短歌に挟まれた散文も不思議な世界観。観覧車や海ってやっぱいいモチーフだなと思う。
ゆびさきの温みを添えて渡す鍵そのぎざぎざのひとつひとつに
回転木馬泡を噴きつつ目を剥いて静かに止まる夏の沸点
背に文字を描けばくすくす読み上げる チ、キ、チ、キ、マ、シ、ンぜんぜんちがう


穂村弘、宇野亞紀良「恋人たち」
宇野さんの絵、よすぎる…ていうか絵がうまい…(こんなことを言うのもおこがましいが)鹿を食べるオスの人魚の絵ゾクッとした。ブルーのインクで描く人物ってなんかいいな。
洗濯機に入れる洗浄ボールのことを「プラネット」と呼び、最後海に投げ入れるの、ほむほむワールド前回って感じで好きだ。



蚊に脅えながらドビュッシーの夢を聞きコーラを飲んでブログを書いている


その他雑記
・「みんなのレールエール」という武蔵野産ホップを使ったクラフトビールがおいしかった。リッチな味わい、かつのど越しがいい!!ビール飲んだ~!って気分になれるビール。

トロピコ6を買った。シムシティより「独裁者」の人格が出るので、ヒャッハーしそうになり怖い。メキシカンチックな音楽が好き。

・はぁあたしは今日、中本を食べるわよ。暑い日には中本。寒い日にも中本。半年に一度のペースで食べたくなる。私は五目蒙古タンメンが好きです。冷やし味噌ラーメンも気になる。

・浅草に行きたい。久々にストリップみてホッピー飲みたい。浅草寺で煙を嗅ぎたい。なんなら浴衣も着たい。浴衣着たいンゴ~~~!!!