狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。基本毎週月曜日更新。

どうして人は同人誌を刷りすぎてしまうのか?

私はいつも同人誌を刷りすぎてしまいます。根底に「欲しいと思った人が、欲しいと思ったタイミングで、確実に手に取れるようにしたい」という理念があるからなんですが、それにしたって毎回余るほど刷っては「あちゃ~」という事態になります。

同人誌、自分の想定より頒布数が少なかった、という話はよく聞きます。そのような現象が起こるのは、2つの要因があるのではないか、と私は考えました。

1.作り手と書い手の認識の違い

作り手は自分の作品に愛着を抱きがちです。「できるだけ多くの人に見てもらいたい」と思うことは自然な心の反応ではないでしょうか?

しかし、買い手はにはその「制作の愛着」はありません。さらに、サンプルが面白いか、頒布価格が自分の購入基準に準拠しているか、入手方法がマッチしているか(イベント会場、通販(とらのあなorBOOTH etc.)、自宅に保管スペースを確保できるかなど、購入に至るまでさまざまなジャッジのふるいにかけられます。

作り手…自分の作品に愛着があるので過大評価しがち
買い手…パッケージ化された部分しか知らないため過小評価しがち

似た話でThe 9x Effectsという理論があり、これが今回の話に近いと思います。

企業「これは間違いなく売れる!!」・消費者「いらねー」→売り手と買い手の新製品に対する反応には9倍のギャップ(The 9x Effects) - Togetter

このように、作り手と買い手には「同人誌」への認識の乖離が生じ、結果思ったより手に取られなかった…という現象が発生してしまうのではないでしょうか。

また、最近はエンタメに金を払わなくなる傾向にあります。エンタメ業界全体で無料コンテンツが充実していますし、二次創作もtwitter,pixiv等で済ませるという人が体感的ではありますが、増えている気がします。そもそも同人誌という媒体そのものの需要が落ちているのかもしれません。

さらに、二次創作の場合はいわゆる「ジャンルの勢い」によって頒布数が大きく左右されます。ジャンルの栄枯盛衰によって読み手の母数はびっくりするほど大きく変化するからです。そして読み手は作り手に比べフットワークが比較的軽いため、斜陽化すればするど「このジャンルに墓を建てる」と息巻く書き/描き手との意識の乖離が大きくなるわけですね。(一方でコレシカナイ需要も出てくるので、一概にそうともいえないのですが…)


2.紙本の印刷費用

同人誌は基本的に沢山刷るほど1冊あたりの単価が安くなります(同人誌以外の製品も同様です)

例えばA5/32P(カラー表紙)の本を刷る場合、見積価格が以下の通りだったとします。※見積価格や部数はあくまで例です

10部 5000円(単価500円)
20部 8000円(単価400円)
30部 10000円(単価333円)

あなたが20部前後刷ろうと思っていたとき、上の見積を見たらどう思うでしょうか?
こう思いませんでしたか?「あれ、20部も30部も値段そこまで変わらないな…」と。差額は2000円。ランチ2回分程度しか変わりません。そんなとき、夢と期待を込めてつい30部刷ってしまうのが人間の性”サガ”ではないでしょうか?

ここからちょっと現実的な話になりますが、頒布価格を400円にする場合、20部の場合だと原価率は100%になります。しかし、30部の場合原価率は83%です。25冊売った時点で原価はペイでき、実質無料で本がでます(あくまで持ち出し費用の話で労働コストは無視します)。そればかりか、完売すればイベント参加費の足しになる程度の利益が出ますね。

そんなこんなの事情があるので、人間は同人誌を刷りすぎてしまうのだと思います。30部刷って6割売れればロスは12冊ですみます。が、実際には100部単位で発注するひともたくさんいるわけで…10部20部どころではないロスが今もどこかで発生しているのかもしれません。


実はブログを書く前に収録した回。

なお、私は今回もマジで刷りすぎましたね。半分でも余るくらいだったので流石に反省しました(前回も半分でも余ったよ)お金ももったいないしね。赤字もいいところですよ、本当に。いい加減学べよ…って思いますが、最高にいい本だから沢山刷りたかったんだよね。別に経済活動じゃないしね。なので今書いてる次の本も…いっぱい刷ります!!!(振り出しに戻る)


結論:人間(私)は愚か


私の本、最高なので買ってください!!!!