狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。

島の内側から文フリを見る[2023/5/21(日)]

文学フリマに初参加しました。一般参加すること3年、やっとサークル参加に漕ぎ着けられて嬉しいです。


(???)「同人イベント何回も出てんのに、文フリ初参加だからってひよってる奴いる?」

「いねぇよなぁ!?」

ここにいました。ひよりまくって来世の分まで刷らなかった結果、会場後2時間で完売させてしまいました。

こちらから通販できます。よろしければどうぞ。
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前の晩緊張して眠れず...ということはなかった。予定通りの時間に置き、身支度をして出発。木曜日に届いた新刊と設営道具は春に新調したスーツケースに全て入れた。重い在庫が入っていてもキャスターがスムーズに動くし、偏重心になっていてもスーツケースが倒れることもない。少し高かったが買い替えてよかった。駅に着くと電車が遅延していた。車内はかなり混んでいて新品のキャリーケースが見事にもみくちゃにされる。トホホ…。混んでる電車にキャリーを持ち込むこと自体アレかもしれないが、遅延が無ければここまで混んでなかったわけで…とにかくこればっかりは仕方ない。モノレールに乗り換えると、キャリーケースを持った人が沢山いた。外国人も多く、完全にアフターコロナの様相。窓に対して平行に並んだ座席から景色を見る。モノレールから見える風景はいつだってご機嫌で、会場に近づくにつれドキドキしていた気持ちも少し落ちついた。

予定より少し遅れてTRCに到着。11時35分頃から設営開始し、別室に見本誌を並べに行ったりして、開場2分前に設営が完了。ギリギリでいつも生きていたいにも程がある。刷り上がったポスターが結構いいかんじだった。開場のアナウンスと共に拍手で開場!わー...入口からどんどん人が流れてくる。開場後すぐにお目当ての本を買いに行き、確保後すぐに自分の席へ戻る。
しばらくして試し読みしてくださる方が現れた。「これは同人活動の活動日誌兼自分の日記で...」と説明すると「面白そうなので1冊ください!」と言ってくださった。初めてオリジナルのが売れた瞬間だった。
文フリはやはり通りがかりで見本誌を見てくださる方が多い。自分自身も本を買う時は初見の本を中心に買っている。今回はその逆バージョンということになる。これぞイベントの醍醐味...!と感動する。ネットで見てくださってる方とは違う層に届くのは嬉しい。あとは「見本誌コーナーで読んで面白かったので買いに来ました!」という方もいらっしゃいました。ありがとう!そしてブログを見て来てくださった方も...ありがとう!「良いタイトルですね!」と褒めてくださった方もありがとう!そんなこんなで14時過ぎに完売した。もともとそんなに数を刷っていないとはいえ売り切れるとは思わなかった。(福田ナオ先生でもコミティア初参加は1冊しか売れなかったと聞き、日和った)


 その後しばらく昼食休憩と買い物に出る。短歌のブースをチェックし、胎動短歌の最新号、そして現代短歌パスポート シュガーしらしら号を税抜き価格でゲット(やったぜ)。そのほかにも目に付いた本を買った。通路に人だかりができて通り抜けしずらい箇所がいくつもあった。今回は本当に賑わっている。15時時点で過去最高ペースで参加者が来場しているとのこと。自分のブースに戻ると机上の無料ペーパーも無くなっており、会場のローソンで追加印刷する。ペーパーも多めに印刷したのに足りなくなるとは思わなかったから文フリパワー本当にすごいな。初参加とはいえ見通しが甘かった...。
16時を過ぎても賑わいは変わらない。むしろみんな買い逃しがないように一つ一つのブースをくまなくチェックしているようだった。いつも私は12時過ぎに入り14時過ぎに出ているので、終了間際まで賑わっていることは知らなかった。次回参加する時は在庫を切らさないように用意したいと思う。17時に閉会のアナウンス。来場者数が1万人を超えたそう。大きな拍手で終わる。机や椅子を片付け、会場を後にした。



文学フリマコミティアに参加すると赤ブーのイベントと全然雰囲気が違う、と思う。一次と二次の越えられない壁みたいなものがあり、それは売り手買い手双方の属人性みたいなものによって構成されているのかもしれない。自分は散々「人間関係が煩わしい云々」と言い続けていたが、それはいわゆる「界隈」としての「みんなで仲良くしましょう的な同調圧力(と私が勝手に感じているもの)、打算、駆け引き」的な人間関係が嫌なだけであって、普通に人間の事は好き、なので会場でいろんな方とお話して「人間…!(ニコッ)」となった。話しかけられると嬉しいし話しかけるのも好き。文学フリマは「人間!」って感じの人がたくさんいるので楽しい。人が引いた時間に隣のサークルさんといろんな話が出来たのもうれしかった。


今回自分が出した本は「同人女の日記本」というラベリングで売っているため、「同人女」というワードに反応して手に取ってくださった方が多いように思う。ある意味、これも一種の「ジャンルブースト」であり、何かの模倣なのかもしれない。しかし、文フリのような、自分について何も知らない人たちに分かりやすく自分を伝えるにはどうしたらいいか? と考えると、この方法が一番明解で手っ取り早かったため、「同人女」という、特定の人に一定の理解が保証されているワードを採用してしまった。多少過激なやり方だったなぁとも思う。しかし、自分自身を伝えるには自分を形どる外側のワードを引っ張ってこなければ説明が難しいのは世の常なので…はい。
目立たせたい!と思って赤い表紙とポスターにしたが、狙い通り、見本誌やポスターを見てきてくれた人がいたのでよかった。表紙の少しザラッとした手触りを残すためにPPを無しにしたが、濃い色のため経年劣化でトナーが剥がれそうな雰囲気。それに気づくと同時に、既に次回の本の装丁を考え始めている自分がいた。


夜はサイゼリヤで一人アフター。疲れた日はサイゼリヤ日高屋で済ませるに限る。夏のきざしが見えた暑い日だったのでサラダとワインで乾杯。さっぱりとしたサラダと白ワインが良く合う。風呂に入って再入稿用のデータをいじって早めに寝た。

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何かが今日もリアルでシュールな文学フリマ

帰りのTRC前のTRCの喫煙所でECMRecordsの話をしている人がいて(私も好きだぞ!)と脳内で会話に参加した。秋の文フリも出るつもりでいます。どうぞよろしく。