狂気の沙汰も萌え次第

雑記ブログのはずが同人女の日記になりました。字書きが高じて今の肩書は記者です。

花はきれい[2024/5/8(水)]

「マツコも認めた!」の違和感論

よく食べ物のポップや宣伝に使われるこの言葉。「マツコの知らない世界で紹介されました!」もほぼ同義なので、ここからはマツコの知らない世界と食べ物に絞って論を展開していく。
マツコの知らない世界はTBS制作のテレビ番組で、番組制作チームが見つけてきた専門家や好事家が、マツコ・デラックスの前で食べ物や雑貨、文化、土地など様々な事象についてプレゼンをするという内容だ。

番組の基本的な流れはこう。
ゲスト「これ、すごいんです」
マツコ「たしかにすごいけど…本当にぃ~?(疑いの目)」
ゲスト「一度食べてみてください。わかっていただけると思います」
マツコ試食、しばらく無言
マツコ「すっごいこれ…おいっしぃ~…!」

ほぼ通販番組と変わらない。代理店とのバーターもあるだろうし、ゲストをけなすわけにもいかないだろうから、マツコには褒めるという選択肢しか与えられていないのに、それを「マツコも認めた!」とするのはいかがなものか。
たしかに太ってる人が食べてるとおいしそうには見えるけど、マツコはべつにグルメライターでもないし、その道のプロでもない。なのに芸能界の食のご意見番的ポジションにいるのが結構謎。端的に言うと平成のインスタント伊集院静ってことなのか。本人を見ていると「仕事として求められる姿を淡々と提供している」という感じがする。つまりただ周りが「マツコ=すごい」の構図をありがたがっているだけのような気がする。彼の名を勝手に使った詐欺広告がネット上にたくさん出ているのもその証左だ。

ここで食べ物の話から離れる。私はハロプロが好きなのだが、ハロプロが好きというと「マツコも好きなんだよね(=だからすごいんでしょ?)」と結構な確率で言われる。私がハロプロ好きなこととマツコがハロプロ好きなことに何も関係はないので、言われるたびに「なんで今その話しした?」と思う。相手は話を広げるために気遣いで言っているだけなので、罪はない。ただ微妙な気持ちにはなる。



日記

最近あるラジオ番組に関するLINEオープンチャットに参加してみた。40~50代がボリュームゾーンなのだが、話題を覗いてみると、20代の自分と全く見えている世界や常識が違っていることにかなり驚いた。2、3日は楽しくROMで来ていたが、だんだん彼らの自意識(話題ではない)についていけなくなり退会した。彼らは悪くなく、私の年齢がボリュームゾーンから離れているのが悪いだけの話あだ。お世辞を使わない場面で話についていけるのはどんなに広く見積もっても±8歳くらいだと思う。
とはいえ30代も目前になってくると、今まで気づかなかったことに断端気づき始める。最近強く思うのは「花はきれい」ということ。花屋の花ではなく、街頭に割いているつつじとか、桜とか、すみれとか、藤の花とかそういう花。そういう花を見かけるだびに「うわ!きれいだな!」と思う。今までも綺麗だなーと思うことはあったが、こんなに強く「きれいだ!」とは思わなかった。花だけじゃなくて田園風景とか、山とか、川とか、そういうものが美しいと感じる。中年がアウトドアにハマるのも分かるし、絵手紙に書いちゃうのも分かる。
あとは芸能人は基本的にかなり頭が小さくてすらっとしている(男女ともに)ということも最近ようやく実感として分かった。イベントの取材に行くとたまに芸能人がいることがあって、そこで芸能人を遠目に見ても「かおちっさ!」となる。多少ぽっちゃり扱いされている人ですら常人より小さい。

久々に会社の飲み会に行って憂鬱だった。ただ酒で喜ぶような歳でもないし、むしろただ酒は話したくない人間と強制的に話さないといけない現物支給未満の現場、みたいな認識なのでさらに憂鬱だった。話す人がいないわけではないが、ひたすら空気の読み合いみたいなのが疲れる。物理的に時間を奪われることより、ひたすら自尊感情が削られていくのがきつい。「奪わせない!私から何も!」と思い、答えたくないプライベートの話は全部「答える必要はないと思っています」「コメントすることはありません」「秘密です」で乗り切った。つまらない奴と思われてもいい。これ以上削られたくない。昔はこれをやる勇気がなくてただ削られていたけど、多少進歩した。それなら家でタコハイ飲んでたい。もっと言えば家に帰って制作をしたかった。結局10時すぎに家について作業する気力もなく(酒も入っているし)朝早く起きてやったが、起きる時間がちょっと遅かったためたいして作業はできず。街路樹のつつじの花がしおれていたが、それでもきれいだった。


読んだ本

小川哲『君が手にするはずだった黄金について』

つながっているような、いないような連作短編集。すげぇいいなと思いながら読んだ。読書メーターを見ていると微妙と言ってる人が多く、たぶん普段は本屋大賞の受賞作なんかを中心に読んでてこういう毛色のものに慣れていないだけかなと思った。
小説家の「僕」が高校の同級生、占い師、トレーダー、漫画家と出会ったりする。全部違う、僕だと思って読んだが、前後の話とリンクする要素も多い。3月11日の震災の前日、何をしていたかを思い出そうしたり「小説家は細かいことに執着してしまう、才能のない人間がなる職業」と作品ごとに繰り返し描写するが印象に残った。「君が手にするはずだった黄金について」は、黄金が何を指すのか、場面場面で変わっていく。
とにかく文体が好きだ。千葉雅也に似ているなと思ったら、東大の総合文化研究科博士課程(表象文化論)出身とのこと。著者の半生と物語がリンクしている点など、いろいろ似ている点があって面白かった。

村上春樹雑文集

結婚式のスピーチ「いいときにはとてもいいものです」を読みたくて読んだ。よかった。彼は何かに寄稿したりコメントを寄せたりすると、慇懃無礼さのないそれなりに気の利いたことを言うので、本当にバランス感覚がすばらいしいなと思う。

観たアニメ

ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2018年、石立太一監督、京都アニメーション
良かったです。このアニメは絵の美麗さが褒められがちですが、ストーリーがめちゃくちゃよかったです。このアニメは腕を失った少女兵士が手紙の代筆を通して感情と意志を獲得していく話です。特に仕事の描写が素晴らしい。依頼者の言葉をそのまま手紙にするのではなく、咀嚼してふさわしい文章に構成しなおしたり、言葉の裏を読んで伝わるようにします。すばらしいです。
シリーズ構成は吉田玲子さん。一話完結型でヴァイオレットが自動手記人形としても人間としても成長していくのがわかるいい構成でした。

www.youtube.com
はじめて生きる人生 失敗もあるさ

本来1か月で回ってくるはずの本が2か月経っても回ってこない。腹立ちぬ。「じゃあ買えば?」って言われそうだけど、そういうことじゃないんだよ。